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New Internationalist(ニューインターナショナリスト) No.417

誌名: New Internationalist(ニューインターナショナリスト) No.417

創刊: 有限会社インティリンクス
発売日: 2008年12月10日

価格: 1,000円

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雑誌紹介

世界の貧困や不公正な現状を報告するため、英国の非営利団体であるOxfam、Christian Aid、Cadbury and Rowntree Trustsの支援によって1973年に創刊され、現在世界で8万人に愛読されている月刊誌です。世界の重要なテーマの中から毎月一つを選び特集を組んできました。これまでに、フェアトレード、援助とバングラデシュ、イスラム、エイズ、国連、大企業の影響、食料と農業経営、石油パイプライン、平等の歩み、気候変動、生命に忍び寄る特許など数多くの特集を組み、開発途上国の現場で起こり始めている見逃せない変化から、すでに大きな流れとなっている国際情勢まで幅広いトピックをカバーし、斬新な鋭い切り口で問題を報告・分析してきました。そして毎号NIとセットでお届けしている日本版冊子『New Internationalist Japan』では、読者の皆さんが理解を深め活用しやすいようNIの英語情報を日本語で補完しています。NI&NI-Japanは、通常のメディアの報道に物足りない方、国際協力や教育、市民活動に関わる方、勉強や仕事などで社会問題や国際情勢の情報源を求めている学生や社会人の方々に役立つ雑誌です。


概要

●今号の内容●
2008年に入りますます混迷を深めるアフガニスタン。7年前の米国の侵攻以来最も深刻な状況にあると言ってよいだろう。国際社会は、これまで100億ドル以上の資金と多数の軍人、民間人を海外から投入し、「テロとの戦い」と復興に取り組んできた。しかしその努力は暗礁に乗り上げ、現在窮地に陥っている。7年前に追放したはずのタリバンが復活し、人々の(積極的とは言えないものも含め)支持を集めるようになり、アフガニスタン政府と国際部隊への期待と信頼は失われてきている。そんなアフガニスタンの様子を毎日のように伝えるメディアは、アフガニスタン政府、米国、隣国のパキスタン、そしてタリバンなどの反政府勢力の動きばかりを追いかけてニュースとして流している。この国の本来の主人公である一般のアフガニスタン人は、悲惨な事件や戦闘の名も無き被害者としてわずかに触れられる程度である。しかし、来年の大統領選挙だけでなく、現在の「テロとの戦い」や復興支援にも民衆の協力が不可欠なことを考えれば、国際社会が彼らの声に耳を傾ける必要があることは明らかだ。今月のNIでは、主要メディアが伝えないアフガニスタン人の本音と日常を、アフガニスタン人のジャーナリストや専門家が報告する。
*英語版「New Internationalist」と、NIから厳選した記事の翻訳を中心に掲載した「NIジャパン」をセットでお届けしています。
「アフガニスタンからの証言 ─ 出口の見えない戦争」
Through Afghan eyes - The war that won’t end
◆ NI & NIジャパン 2008年11月号 ◆
≪New Internationalist No.417 目次≫
(本文は英語です)
*<NIJ>の表示がある記事は、NIジャパンに翻訳が掲載されています。
2 読者の声
4 瀬戸際のアフガニスタン<NIJ>
アフガニスタンについてさも知っているかのように振る舞ってきた欧米諸国。世界の他の場所でも犯してきた同じ過ちを彼らは繰り返し、この国の状況はどんどん悪化している。アフガニスタンの現状と、アフガニスタン人の声を聞く必要性について考える。
6 国際部隊の過ち<NIJ>
現在アフガニスタンでは、外国の軍隊が治安維持に務め、「テロとの戦い」の主役として戦っている。そして、軍閥が経営する民間警備会社(PSC)の重武装したスタッフが、国際部隊の駐留地などを警備する。一方でアフガニスタンの軍と警察は、貧弱な装備・訓練・権限と、脇役という役割しか与えられていない。アフガニスタンの混乱に拍車をかけているこの現在の「国際部隊─軍閥のPSC─アフガニスタン国軍・国家警察」の関係と役割について分析する。
8 アフガニスタンの歴史<NIJ>
2500年も前から何度も外国の勢力にほんろうされてきたこの国の歴史を振り返る。
11 ブルカを乗り越えて
女性の人権侵害とイスラム原理主義の象徴としてよくやり玉に挙がるブルカ。しかし、タリバン政権が消えた後も、伝統という根強い観念の縛りによりブルカを脱がない女性たちもいた。だが、西洋の価値観や物の流入とともに、セックスからデート、政治やビジネスまで、女性の意識と彼女たちを取り巻く状況に変化が現れ始めている。
14 アフガニスタン ─ その事実<NIJ>
この国に犠牲を強いている戦争の影響から援助の実態まで、データで見てみよう。
16 司法の堕落
軍閥の親玉から政府の高官まで、力を持つ犯罪者が処罰されない社会。そのような慣習と法律がこの国をむしばんでいる。そしてまたこの社会では、男という力を乱用し、厳しい抑圧や暴力によって女性の権利を踏みにじる加害者が、涼しい顔で処罰されることもなく生活している。
17 正義を求める劇
司法の手から逃れた犯罪者とその犠牲者が多数存在するアフガニスタンで上映されている画期的な劇『AH5787』について。
18 人々の心の叫び<NIJ>
国際部隊の兵士と民間人から構成される地方復興チーム(PRT)。これは、学校や病院の建設などの復興支援によって人々の心をつかみ、テロとの戦いを有利にしようと進められているものだが、アフガニスタン人の支持を得ていないことは明らかである。PRTに関するアフガニスタン人の本音を探る。
20 援助資金はどこへ消えたのか?<オンラインリポートに掲載>
2001年以来、国際社会は100億ドル以上の援助をこの国に投入してきた。しかし民衆にしてみれば、その効果はほとんど実感できず、人々の援助に対する期待は薄れ、あきらめの心境と政府や一部エリートへの猜疑心が民衆の心を支配している。支援国側の都合で投入される援助の現実とは、いかなるものなのだろうか。
21 アヘンで貯蓄
麻薬取引がアフガニスタンの治安悪化の要因ともなっているが、アヘンの原料となるケシは相変わらず換金作物として人気が高く、政府や米軍のケシ栽培根絶作戦にもかかわらず栽培は続く。そのアヘンを商魂たくましく利用する女性の話を紹介する。
21 アクション
NGOとキャンペーン・グループ、書籍、ウェブサイトの情報。
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【Special Feature】
22 未来に向かってこぐペダル
将来のことを考えれば、自動車は自転車の敵ではない。人気が高まる自転車について、自転車タクシーから竹製自転車まで、世界の自転車事情を報告する。
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26 世界のニュース
ロマ人難民キャンプの鉛汚染(人権)/武力闘争へ向かうナイジェリアデルタの民衆(石油)/フェアトレードの成功例(バヌアツ)/パレスチナからの応援コール(米大統領選)/男性より女性の国会議員が多い国(ルワンダ)/ほか
28 オンリー・プラネット(4コマ漫画)
29 ワールドビーターズ
1987年から2006年まで米国の連邦準備制度理事会(FRB)の議長を務めたアラン・グリーンスパン。現在の資本主義崩壊劇の責任を追及するにはぴったりの人物である。
30 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介
32 ビッグバッドワールド(風刺漫画)
ブッシュ大統領とのつらい別れ。
33 ハバナで考える
キューバ社会の日常、さらには文化とも言える「行列」について考える。
34 エッセー:金融危機の読み方
フィリピン大学のウォルデン・ベロ教授が答える、現在の金融危機の裏側と今後。
36 世界の国のプロフィール:セントクリストファー・ネイヴィース<NIJ>
≪New Internationalist Japan No.105 目次≫
(本文は日本語です)
2 イントロダクション ─ アフガニスタン人のためのチェンジ
3 瀬戸際のアフガニスタン(NI p4-5の翻訳)
アフガニスタンについてさも知っているかのように振る舞ってきた欧米諸国。世界の他の場所でも犯してきた同じ過ちを彼らは繰り返し、この国の状況はどんどん悪化している。アフガニスタンの現状と、アフガニスタン人の声を聞く必要性について考える。
8 国際部隊の過ち(NI p6-7の翻訳)
現在アフガニスタンでは、外国の軍隊が治安を維持し、「テロとの戦い」の主役として戦っている。そして、軍閥が経営する民間警備会社(PSC)の重武装したスタッフが、国際部隊の駐留地などを警備する。一方でアフガニスタンの軍と警察は、貧弱な装備・訓練・権限と、脇役という役割しか与えられていない。しかし現在の「国際部隊─軍閥のPSC─アフガニスタン国軍・国家警察」の関係と役割が、アフガニスタンの混乱に拍車をかけているのである。
14 アフガニスタン ─ その事実(NI p14-15の翻訳)
この国に犠牲を強いている戦争の影響から援助の実態まで、データで見てみよう。
22 人々の心の叫び(NI p18-19の翻訳)
国際部隊の兵士と民間人から構成される地方復興チーム(PRT)。これは、学校や病院の建設などの復興支援によって人々の心をつかみ、テロとの戦いを有利にしようと進められているものだが、アフガニスタン人の支持を得ていないことは明らかである。PRTとに関するアフガニスタン人の本音を聞いてみる。
30 アフガニスタンの歴史(NI p8-10の翻訳)
2500年も前から何度も外国の勢力にほんろうされてきたこの国の歴史を振り返る。
41 もっと知るためのネタ帳
42 世界の国のプロフィール:セントクリストファー・ネイヴィース(NI p36の翻訳)


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