雑誌バックナンバー
New Internationalist(ニューインターナショナリスト) No.423

誌名: New Internationalist(ニューインターナショナリスト) No.423

創刊: 有限会社インティリンクス
発売日: 2009年07月10日

価格: 1,000円

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雑誌紹介

世界の貧困や不公正な現状を報告するため、英国の非営利団体であるOxfam、Christian Aid、Cadbury and Rowntree Trustsの支援によって1973年に創刊され、現在世界で8万人に愛読されている月刊誌です。世界の重要なテーマの中から毎月一つを選び特集を組んできました。これまでに、フェアトレード、援助とバングラデシュ、イスラム、エイズ、国連、大企業の影響、食料と農業経営、石油パイプライン、平等の歩み、気候変動、生命に忍び寄る特許など数多くの特集を組み、開発途上国の現場で起こり始めている見逃せない変化から、すでに大きな流れとなっている国際情勢まで幅広いトピックをカバーし、斬新な鋭い切り口で問題を報告・分析してきました。そして毎号NIとセットでお届けしている日本版冊子『New Internationalist Japan』では、読者の皆さんが理解を深め活用しやすいようNIの英語情報を日本語で補完しています。NI&NI-Japanは、通常のメディアの報道に物足りない方、国際協力や教育、市民活動に関わる方、勉強や仕事などで社会問題や国際情勢の情報源を求めている学生や社会人の方々に役立つ雑誌です。


概要

中国がつくる世界 ─ そのイメージと戦略
China in charge
●今号の内容●
世界金融危機後も相変わらず世界経済の牽引車として経済成長を続ける中国。世界の工場として、そして一大消費市場として、この国には世界中からモノとカネが集まって来る。
その牽引車の重要なパワーとなっているのが、活発化する資源外交と援助外交を通じてアフリカやアジアなどで確保しているエネルギー資源や鉱物資源である。その外交過程では、人権、環境、民主的手続きなどという概念が重要視されることはない。たとえアフリカでの独裁政権体制の維持や武器供給、アジアの環境破壊につながろうとも、中国は「ビジネスはビジネス」として資源確保を優先し、国際社会もその行為を非難している。
また国内では、経済成長のおかげで3億人が貧困状態から抜け出したと言われているが、貧富の差はますます拡大し、特に農村部と都市部の格差は農民を絶望に追いやっている。
今月のNIでは、中国外交の現状と中国の国内事情を分析しながら、この国の戦略と行方を探る。
※英語版「New Internationalist」と、NIから厳選した記事の翻訳・要約を中心に日本の情報も掲載した「NI日本版」をセットでお届けしています。
※忙しい時には日本版でさっと目を通し、気になる記事は英語版でじっくり読む。忙しい方のスタイルに合わせた情報収集が可能です。
◆ NI英語版/日本版 2009年6月号 ◆
≪New Internationalist No.423 目次≫
(本文は英語です)
*<>の表示がある記事は、日本版に翻訳もしくは要約記事が掲載されています。
2 読者の声
4 資源外交の現場から<翻訳>
中国の投資によって鉱山開発が進むパプアニューギニアのクルンブカリの鉱山では、毎年3万トン以上のニッケルと3,000トン以上のコバルトの産出を見込んでおり、近くに処理工場も建設中だ。しかしその利益が地域に適切に分配される可能性は少ない。現地からのリポート。
8 ソフトパワーの戦略<要約>
孔子が唱え、日本にも4世紀頃から大きな影響を及ぼしてきた儒教が、現在中国で再ブームとなり、世界の研究者も儒教思想に注目する。また、中国語・文化普及のための孔子学院という機関を、世界80カ国以上に300以上設立し、それは優秀な留学生集めにも一役買っている。中国の狙いはどこにあるのだろうか。
10 チリの孔子学院
チリは、中国にとってアジア以外では初の自由貿易協定締約国である。その国に初めてできた孔子学院の様子をリポートする。
11 世界の工場では……<翻訳>
1979年の改革・開放政策導入から本格的に世界貿易に組み込まれた中国は、世界の工場として華々しい成長を続けている。この世界の工場の旺盛な消費・生産力をデータで見る。
12 アフリカと竜の息吹<要約>
資源を求めて世界に進出する中国は、さまざまな形でアフリカの独裁政権を支えている。武器輸出や融資だけでなく、政権体制を維持するために兵士や公務員への訓練や研修も行っている。アフリカ資源ビジネスをスムーズに行うための外交戦略の実情と今後についてリポートする。
14 中国を動かしているのは誰?<一部要約、一部ウェブサイトのオンラインリポートに掲載>
共産党が頂点に立つ中国。そのダイナミズムの源泉となっている企業家、軍人、公務員、民衆の現状を分析する。
16 人民元はドルを駆逐するのか
中東で拡大する人民元の影響とドルの行方について、エジプトの著名な経済学者ゴウダ・アブデル=ハレクが予想する。
18 中国はどこへ向かうのか<一部翻訳、一部ウェブサイトのオンラインリポートに掲載>
共産党が中国の権力を握ってから60年、改革・開放政策によって世界貿易の流れに足を踏み入れてから30年、そして北京の天安門で改革運動をつぶしてから20年がたった。これからこの国はどこへ向かうのだろうか。
20 中国から米国への工場移転
安い労働力と原材料を求めた工場が中国に移転し、米国の自転車製造業界は空洞化を起こしていた。しかし最近では、中国のメーカーが米国内に製造工場を建設する動きが出てきている。そこにはどんな事情があるのだろうか。
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【Special Features】
21 市民活動を監視せよ:警察の撮影チームとは<要約>
英国で活動する警察の撮影チーム(the FIT: the Forward Intelligence team)は、市民活動の場に入り込んでそこにいる人々を片っ端から撮影し、過剰な監視活動と脅迫行為を行っていると非難を浴びている。さらには、合法な集会やデモの参加者の画像が氏名とともにデータベースとして保管されていることが明らかになった。同様の問題を乗り越えた米国の例と、現在英国で立ち上がった人々の取り組みを伝える。
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25 世界のニュース<一部記事を要約>
貧者を囲い込む壁(ブラジル)/8歳の花嫁(子どもの権利)/ベラルーシの報道の自由(メディア)/カーギル社のコメ偽装(食料安全保障)/ほか
27 オンリー・プラネット(4コマ漫画)
金持ちの活力源を食べてみたが…。
28ビッグバッドワールド(風刺漫画)
子どもたちに残す未来。
29 社会を揺さぶる人々
イラクの映画監督ムハンマド・アル=ダラージが、祖国での困難な映画制作の状況を通してイラクの現状を語る。
30 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介
32 南の国からの一コマ
バングラデシュのれんが工場にて。
33 ブラワヨで考える
2カ月の南アフリカ出張からジンバブエに戻った筆者が感じた、この国のインフレ、食料不足、貧困、飢えに苦しむ人々の恐怖感。
34 エッセー:麻薬撲滅作戦の失敗
中南米では、長い時間をかけて多くの人とカネが麻薬撲滅作戦につぎ込まれてきた。しかしいまだに麻薬の問題は解決されていない。筆者は、麻薬合法の道を考える時がきたと主張する。
36 世界の国のプロフィール:トリニダード・トバゴ
≪ニュー・インターナショナリスト日本版 111号 目次≫
(本文は日本語です)
1 資源外交の現場から(NI p4-6の翻訳)
中国の投資によって鉱山開発が進むパプアニューギニアのクルンブカリの鉱山では、毎年3万トン以上のニッケルと3,000トン以上のコバルトの産出を見込んでおり、近くに処理工場も建設中だ。しかしその利益が地域に適切に分配される可能性は少ない。現地からのリポート。
7 世界の工場では……(NI p11の翻訳)
1979年の改革・開放政策導入から本格的に世界貿易に組み込まれた中国は、世界の工場として華々しい成長を続けている。この世界の工場の旺盛な消費・生産力をデータで見る。
8 ソフトパワーの戦略(NI p8-10の要約)
孔子が唱え、日本にも4世紀頃から大きな影響を及ぼしてきた儒教が、現在中国で再ブームとなり、世界の研究者も儒教思想に注目する。また、中国語・文化普及のための孔子学院という機関を、世界80カ国以上に300以上設立し、それは優秀な留学生集めにも一役買っている。中国の狙いはどこにあるのだろうか。
9 アフリカと竜の息吹(NI p12-13の要約)
資源を求めて世界に進出する中国は、さまざまな形でアフリカの独裁政権を支えている。武器輸出や融資だけでなく、政権体制を維持するために兵士や公務員への訓練や研修も行っている。アフリカ資源ビジネスをスムーズに行うための外交戦略の実情と今後についてリポートする。
10 中国を動かしているのは誰?(NI p14-15の一部要約)
共産党が頂点に立つ中国。そのダイナミズムの源泉となっている企業家、軍人、公務員、民衆の現状を分析する。
11 中国はどこへ向かうのか(NI p18-19の一部翻訳)
共産党が中国の権力を握ってから60年、改革・開放政策によって世界貿易の流れに足を踏み入れてから30年、そして北京の天安門で改革運動をつぶしてから20年がたった。これからこの国はどこへ向かうのだろうか。
12 アクション! ─ 何かする・もっと知る
日本の団体と参考ウェブサイト、本、資料などの情報。
13 日本での動き
〜中国の地域と人々はどう変わり、そこにはどんな支援が必要とされているのか
いろいろな場所で、多様な考え方に基づき、 課題を乗り越えようと活動する、さまざまな個人・団体の話を聞いてみよう
今月のインタビュー団体:
NPO法人 日本・雲南聯誼(れんぎ)協会
NPO法人 地球緑化センター
14 今月のフォーカス(NI p21-24の要約)
市民活動を監視せよ:警察の撮影チームとは
英国で活動する警察の撮影チーム(the FIT: the Forward Intelligence team)は、市民活動の場に入り込んでそこにいる人々を片っ端から撮影し、過剰な監視活動と脅迫行為を行っていると非難を浴びている。さらには、合法な集会やデモの参加者の画像が氏名とともにデータベースとして保管されていることが明らかになった。同様の問題を乗り越えた米国の例と、現在英国で立ち上がった人々の取り組みを伝える。
15 世界のニュース(NI p25-26からの要約)
・8歳の花嫁(子どもの権利)
・ベラルーシの報道の自由(メディア)
・カーギル社のコメ偽装(食料安全保障)
16 編集後記、次号のお知らせ、ほか


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