雑誌バックナンバー
判例タイムズ 1280号

誌名: 判例タイムズ 1280号

創刊: 判例タイムズ社
発売日: 2008年12月15日

価格: 2,000円

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雑誌紹介

「判例タイムズ」は、1948年の創刊以来、我が国を代表する判例紹介誌として、幅広い分野の法律実務家から高い評価を受けています。全国の判例情報から実用性の高いものを迅速的確に紹介しつつ、実務家・研究者と連携して時事問題を取り扱った論文・鼎談等をタイムリーに掲載しており、実務家・研究者に限らず、広く法務に携わるすべての人々必見の書です。


概要

記事紹介
◆夫婦の倒産事件における支払不能とそのおそれについて/北澤純一
■現代企業法研究会 企業間提携契約の法的諸問題9
株式の持ち合い/堀 天子
■量刑に関する諸問題〔大阪刑事実務研究会〕
刑種の選択と執行猶予に関する諸問題1
―併せて,罰金刑に関する若干の問題/植野 聡
◆アメリカ合衆国ジョージア州における行政審判の実務について /伊藤隆裕
■世界の司法127―その実像を見つめて
フランスにおける主任書記官養成の現状について
平成19年度一般職長期在外研究員(フランス)/柳橋さくら
判例紹介
特 報
[行政争訟法]
1(最高裁大法廷平20.9.10判決)
市町村の施行に係る土地区画整理事業の事業計画の決定と抗告訴訟の対象
速 報
[民 法]
1(高松高裁平20.9.17判決)
高等学校の生徒が課外のクラブ活動としてのサッカーの試合中に落雷により負傷した事故について引率者兼監督の教諭及び大会主催者の会場担当者の教諭に落雷事故発生の危険が迫っていることを予見すべき注意義務を怠った過失が認められた事例
[情報公開]
2(福岡高裁平20.5.12決定)
行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づく行政文書の不開示決定の処分取消請求事件において,裁判所が当該不開示文書を直接見分しなければ当該不開示決定の当否を適正に判断することができず,他にこれに代わり得る有効適切な手段も見当たらないなどの事情が存するときは,裁判所だけが同文書を直接見分する方法で検証を行うことができ,その場合には,裁判所は,検証の目的である同文書の所持者に対し,その提示を命ずることができる
最高裁判例
[民 法]
1(最高裁第一小法廷平20.6.12判決)NHK番組期待権訴訟
1 放送事業者等から放送番組のための取材を受けた者において,取材担当者の言動等によって当該取材で得られた素材が一定の内容,方法により放送に使用されるものと期待し,信頼したことが,法的保護の対象となるか
2 放送番組を放送した放送事業者及び同番組の制作,取材に関与した業者が取材を受けた者の期待,信頼を侵害したことを理由とする不法行為責任を負わないとされた事例
2(最高裁第二小法廷平20.9.12判決)
Xの友人Aが,Xの運転するXの父親B所有の自動車に同乗してバーに赴き,Xと飲酒をした後,寝込んでいるXを乗せて同自動車を運転し,追突事故を起こした場合において,Bが自賠法3条にいう運行供用者に当たるとされた事例
[知的財産]
3(最高裁第二小法廷平20.9.8判決)
「つつみのおひなっこや」の文字を横書きして成り,土人形等を指定商品とする登録商標と,いずれも土人形を指定商品とする「つゝみ」又は「堤」の文字から成る引用商標が類似しないとされた事例
[民事訴訟法]
4(最高裁第二小法廷平20.7.18決定)
地方裁判所にその管轄区域内の簡易裁判所の管轄に属する訴訟が提起され,被告から同簡易裁判所への移送の申立てがあった場合における同申立てを却下する旨の判断と地方裁判所の裁量
5(最高裁第一小法廷平20.7.10判決)
前訴において1個の債権の一部についてのみ判決を求める旨が明示されていたとして,前訴の確定判決の既判力が当該債権の他の部分を請求する後訴に及ばないとされた事例
[特別刑法]
6(最高裁第二小法廷平20.7.18判決)
旧株式会社日本長期信用銀行の平成10年3月期に係る有価証券報告書の提出及び配当に関する決算処理につき,これまで「公正ナル会計慣行」として行われていた税法基準の考え方によったことが違法とはいえないとして,同銀行の頭取らに対する虚偽記載有価証券報告書提出罪及び違法配当罪の成立が否定された事例
[少年法・矯正保護法]
7(最高裁第三小法廷平20.7.11決定)
強盗致傷の非行事実を認定して少年を中等少年院送致とした家庭裁判所の決定が,抗告審で事実誤認を理由に取り消されて差し戻された場合において,検察官の申し出た証拠を取り調べずに,非行なしとして少年を保護処分に付さなかった受差戻審の決定に法令違反はないとされた事例
行政裁判例
[行政法一般]
1(東京地裁平20.5.16判決)
1 一般乗用旅客自動車運送事業に従事する運転者が,その労働条件の適正を保護される利益を有する者として,一般乗用旅客自動車運送事業者を処分の相手方とする運賃認可処分の取消訴訟を提起する原告適格を有するか(消極)
2 国土交通大臣の権限の委任を受けた地方運輸局長は,道路運送法の規定に基づいて運賃認可処分をするに当たり,一般乗用旅客自動車運送事業に従事する個々の運転者に対する関係で,その適正な労働条件の保護について配慮すべき職務上の法的義務を負うか(消極)
[租税法]
2(東京高裁平19.10.31判決)
質問検査権の行使には第三者を立ち会わせないと応じられないとする納税者に対する青色申告承認の取消処分と消費税について仕入れ税額控除をしないでされた更正処分等が是認された事例
[地方自治法]
3(名古屋地裁平19.3.22判決)
1 政務調査費の交付を受けた市議会会派に対する不当利得返還請求が認容された事例
2 新4号訴訟における遅延損害金の起算日
労働裁判例
[集団的労働関係]
1(東京高裁平20.1.31判決)
男女のコース別人事制度について,不法行為の成立が認められ,差額賃金相当損害金,慰謝料等の支払が命じられた事例
民・商事裁判例
[民 法]
1(大阪高裁平20.8.29判決)
土地についての使用借権の時効取得が認められなかった事例
2(東京地裁平20.2.27判決)
1 賃料額の合意が認められない賃貸借契約につき,賃料債務の残債務の不存在確認及び将来賃料額の確認請求について棄却した事例
2 賃料額の合意が認められず,占有合意の存在しか認められない場合に,新規賃料額の確認を求める訴えが法律上の争訟に当たらないとした事例
3 債務不存在等確認の訴えが債権確認の訴えである前訴の既判力(訴訟判決で確定した訴訟要件の欠缺についての既判力)に抵触するとして却下した事例
4 賃貸借契約の成立が認められない場合において建物明渡時における預託金返還請求権の条件付権利を確認した事例
3(大阪高裁平19.8.30判決)
ゴルフ場の法人会員権の譲渡について理事会の承認を必要とする会則が設けられている場合につき,従前の登録記名者が引き続いてゴルフ場を利用するために名義変更申請をした場合,客観的に見て会員の適格性を欠くと判断することが当然として是認されるような特段の事由がない限り,承認を拒絶できないとした事例
4(岡山地裁平19.3.27判決)岡山市民信金訴訟第一審判決
破綻した信用金庫の理事の善管注意義務違反による損害賠償請求が一部認容された事例
5(東京地裁平20.7.4判決)
ある芸能人の歌唱時の振り付けを利用したダイエットに関する記事について,記事中に当該芸能人が撮影されている写真を使用したことが,当該芸能人のパブリシティ権を侵害する不法行為には当たらないとされた事例
6(高松高裁平18.7.11判決)
未成年者の起こした交通事故につき,監督義務違反に基づく親の不法行為責任を認めた事例
[知的財産]
7(東京地裁平20.1.28判決)
昭和25年および26年に公開された劇場用映画の著作権の存続期間が満了していないとされた事例
[民事保全法]
8(東京高裁平20.7.1決定)
1 法人の業務遂行権に基づき業務妨害行為の差止めを請求するための要件
2 法人の業務遂行権に基づき業務妨害行為の差止めが認められた事例
刑事裁判例
[刑 法]
1(大分地裁平18.11.29判決)
夜間,速度規制がない道路において,時速約60キロメートルで運転中,自車進路上に転倒していた被害者を右前輪で轢過し,業務上過失致死罪に問われた自動車運転者について,轢過の結果回避可能性がないとして無罪とされた事例


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