雑誌バックナンバー
判例タイムズ 1281号

誌名: 判例タイムズ 1281号

創刊: 判例タイムズ社
発売日: 2009年01月01日

価格: 2,000円

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雑誌紹介

「判例タイムズ」は、1948年の創刊以来、我が国を代表する判例紹介誌として、幅広い分野の法律実務家から高い評価を受けています。全国の判例情報から実用性の高いものを迅速的確に紹介しつつ、実務家・研究者と連携して時事問題を取り扱った論文・鼎談等をタイムリーに掲載しており、実務家・研究者に限らず、広く法務に携わるすべての人々必見の書です。


概要

記事紹介
◆日本民法典財産法改正試案
「日本民法改正試案・仮案(平成21年1月1日案)」の提示/加藤雅信
◆『日本民法改正試案』条文案一覧
(民法改正研究会・仮案〔平成21年1月1日案〕)
◆子の監護審判事件における第三者の当事者適格
東京高決平20.1.30の問題点/梶村太市
■量刑に関する諸問題〔大阪刑事実務研究会〕
刑種の選択と執行猶予に関する諸問題(2)
―併せて,罰金刑に関する若干の問題/植野 聡
判例紹介
最高裁判例
[租税法]
1(最高裁第二小法廷平20.9.12判決)
宗教法人が死亡したペットの飼い主から依頼を受けて葬儀等を行う事業が法人税法2条13号所定の収益事業に当たるとされた事例
[刑事訴訟法]
2(最高裁第三小法廷平20.9.29決定)静岡大学生強殺事件
被殺者2名の殺人,強盗殺人等の事案につき,無期懲役の量刑が維持された事例
行政裁判例
[行政法一般]
1(長野地裁平20.7.4判決)
被告が公共下水道を使用させる義務を怠っているとして,被告に対し,公共下水道を使用させることを求めた原告の請求が認められた事例
[行政争訟法]
2(名古屋高裁金沢支部平20.7.23判決)
県知事が病院開設申請者に対してした医療法30条の7(平成9年法律第125号による改正前のもの)に基づく病院開設中止勧告処分は,上記申請者から提出された病院開設申請書の受理を執拗に拒み返戻行為を繰り返してその実質的な審査を拒否し,また,上記申請者を他の病院開設等予定者と比較して不公平・不公正に取り扱った上でされたという手続的違法性を有し,取り消されるべきであるとされた事例
[国家補償法]
3(熊本地裁平20.6.25判決)
警察署に留置されている被疑者を接見等禁止決定を受けているものと誤解し,被疑者に対する速達の交付が約3日間にわたり遅延した行為は接見交通権を侵害し,違法であるとして国家賠償請求が認められた事例
[租税法]
4(大阪地裁平20.2.29判決)
1 固定資産の所有者が当該固定資産を地方税法348条2項各号に掲げる公用又は公共の用等に供するとともに当該固定資産の全部又は一部を有料で貸すなどしてこれを収益している場合であっても,当該固定資産が現実に当該各号に掲げる公用又は公共の用等に供されている限り,市町村は,当該固定資産の所有者に対し固定資産税等を課することはできないとされた事例
2 地目をため池として登記されているが水面上にデッキプレートが構築され建物敷地として利用されている土地についてその貯溜水が現実に耕地かんがいの用に供されていたものとは認められないから市が当該デッキプレートが設置されている部分を宅地として評価せず固定資産税等を賦課徴収することを怠っていることは違法であるとされた事例
[地方自治法]
5(千葉地裁平20.1.25判決)
1 市立学校の学校行事において,その参加者が持参した祝い金は市の収入である寄附金に当たる
2 学校長は,上記祝い金を市の会計に計上しないまま支出したことにより,市に対し,不当利得返還義務を負う
民・商事裁判例
[民 法]
1(東京地裁平20.1.15判決)
1 いわゆる統一協会の信者による違法な勧誘行為等により損害を被ったとする原告が訴訟提起前にその信者との間で損害賠償の支払とともに不起訴の合意をしていたとして,信者に対する訴えが却下された事例
2 原告と統一協会の信者との間でなされた不起訴の合意の効力が統一協会には及ばないとされた事例
3 統一協会の信者による献金等の勧誘行為等が違法であるとして,統一協会に使用者責任が認められたものの,慰謝料の請求は否定された事例
2(名古屋地裁平19.11.30判決)
1 健康食品である粉末あまめしばを摂取した後に閉塞性細気管支炎を発症した消費者につき同食品の摂取と同疾病との間に因果関係があるとされた事例
2 健康食品である粉末あまめしばが製造物責任法2条1項の「製造物」に当たるとした上,同食品を通常予見される使用方法に従って使用した場合にも閉塞性細気管支炎が生じ得るとして,同食品に同法2条2項の「欠陥」があるとされた事例
3 健康食品である粉末あまめしばに発売者として表示された者が製造物責任法2条3項3号の「実質的な製造業者と認めることができる氏名等の表示をした者」に当たるとされた事例
4 医学博士の肩書を有する者があまめしば(野菜)及び粉末あまめしば(健康食品)に関する雑誌の特集記事においてあまめしば(野菜)の健康増進効果につき解説したことが,粉末あまめしばを摂取して閉塞性細気管支炎を発症した者に対する不法行為に当たるとされた事例
3(札幌地裁平20.1.30判決)
左頸部膿瘍切開排膿手術を受けた患者が,手術の際に気道閉塞に陥り,重度の低酸素脳症に罹患したことにつき,担当医師に過失がなかったとして,病院側に対する損害賠償請求が認められなかった事例
[商 法]
4(東京高裁平20.5.21判決)ヤクルト株主代表訴訟控訴審判決
会社の資金運用の一環としてデリバティブ取引が行われて533億円余の損失が発生したとして,同社の当時の取締役ないし監査役に対して会社に対する損害賠償を求めて提起された株主代表訴訟において,当該取引の担当取締役については,善管注意義務に違反した責任を肯定したが,当該取締役以外の取締役ないし監査役については,担当取締役に対する監視義務に違反した責任を否定して,当該担当取締役に対して会社に対する67億円余の損害賠償を命ずる限度で請求を一部認容した第1審判決を相当として同社の株式を保有している関連会社を含む株主の第1審判決に対する控訴を棄却した事例
[知的財産]
5(知的財産高裁平20.10.28判決)
特許を受ける権利を共有とする合意の効力が,製品開発委託契約の合意解除後も特約により存続するとされた事例
[諸 法]
6(京都地裁平20.4.30判決)
定額補修分担金特約が消費者契約法10条に該当し無効であるとして,同特約に基づき支払われた金員の返還請求が認容された事例
[倒産処理法]
7(名古屋地裁平19.11.30判決)
新株引受権の贈与が否認された場合において,受贈者が否認権行使時までに新株引受権を行使して株式を取得した上,その株式を売却していたときは,受贈者が破産管財人に償還すべき価額は否認権行使時における当該株式の時価によるべきであるとされた事例
刑事裁判例
[刑 法]
1(東京高裁平17.7.7判決)
埼玉県条例に違反して常習として卑わいな言動(盗撮)をする罪と東京都条例に違反して常習として同様の行為をする罪及び愛知県条例に違反して盗撮目的で卑わいな言動をする罪との関係
[特別刑法]
2(東京高裁平19.8.30判決)
盗犯等の防止及び処分に関する法律2条3号の定める「門戸牆壁等ヲ踰越損壊シ」に該当するとされた事例
[刑事訴訟法]
3(東京地裁平19.12.21)
勾留中の被告人・被疑者について,参議院外交防衛委員会による証人尋問を実施するためになされた接見等禁止一部解除の職権発動要請に対し,捜査継続中であることなどにかんがみて職権を発動しなかった例


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