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判例タイムズ 1282号

誌名: 判例タイムズ 1282号

創刊: 判例タイムズ社
発売日: 2009年01月15日

価格: 2,000円

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雑誌紹介

「判例タイムズ」は、1948年の創刊以来、我が国を代表する判例紹介誌として、幅広い分野の法律実務家から高い評価を受けています。全国の判例情報から実用性の高いものを迅速的確に紹介しつつ、実務家・研究者と連携して時事問題を取り扱った論文・鼎談等をタイムリーに掲載しており、実務家・研究者に限らず、広く法務に携わるすべての人々必見の書です。


概要

記事紹介
◆控訴審からみた離婚事件の基本問題/稲田龍樹
■山形地裁民事実務研究9
破産者の連帯保証に係る複数口の主債務のうちの一部の債権全部が
弁済された場合における開始時現存額主義の適用の可否
大阪高判平20.5.30判タ1269号103頁(第1審・大阪地堺支判平19.6.15)/片瀬敏寿
■続・元裁判官の書斎(5)
夢枕漠『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』(全4冊)/倉田卓次
■量刑に関する諸問題〔大阪刑事実務研究会〕
刑種の選択と執行猶予に関する諸問題(3)
――併せて,罰金刑に関する若干の問題/植野 聡
(コメント) 植野聡「刑種の選択と執行猶予に関する諸問題
――併せて,罰金刑に関する若干の問題」/永田憲史
◆検察官が保管していない警察官備忘録の開示/松代剛枝
判例紹介
行政裁判例
[行政法一般]
1(名古屋地裁平20.3.12判決)
パキスタン国籍の外国人男性に対する帰化不許可処分が国籍法5条1項3号の素行条件の該当性に疑問を抱かせる十分な理由が認められるなどとして適法とされた事例
[行政争訟法]
2(京都地裁平19.11.7判決)
1 工事が完了し検査済み証が交付された場合における建築確認及びそれについての裁決の取消しを求める訴え並びに開発行為非該当確認及びそれについての裁決の取消しを求める訴えを訴えの利益を欠くとして却下した事例
2 建築基準法9条1項に基づく建築物の一部除却命令等を京都市長がすることを求めるいわゆる非申請型義務付けの訴えを重大な損害が認められないとして却下した事例
[国家補償法]
3(熊本地裁平20.1.15判決)
刑務所に服役していた受刑者が刑務作業中に負傷した事故について,刑務所側に安全配慮義務違反があったとして,国の国家賠償責任が認められた事例
[租税法]
4(東京高裁平20.2.27判決)
被告(株式会社)に雇用された原告が被告から付与された新株予約権(ストック・オプション)に係る権利行使をして経済的利益を得たとして被告が原告から当該利益に係る源泉徴収税相当額を徴収したことが違法であるとして原告が被告に対してその徴収額の返還ないし損害賠償の支払を求めた請求が被告の徴収が適法であったとして棄却された事例
5(東京地裁平20.2.15判決)
1 不法行為による損害賠償請求権を法人の収益として計上すべき事業年度
2 従業員の詐欺行為により当該従業員に対して法人が取得することとなる損害賠償請求権の益金計上時期が法律上当該請求権の発生した事業年度ではなく法人が損害及び加害者を知った時期の属する事業年度であるとされた事例
6(大阪地裁平19.11.14判決)
相続開始時においてその弁済期が約50年後となっていた保証金債務の相続時価値を算出するに際して中間利息を控除するために用いるべき通常の利益率は,長期国債の応募者利回りと長期プライムレートの相続開始時以前10年間の各月における利率を単純に平均して得られた平均利率が相当であるとされた事例
[地方自治法]
7(大阪地裁平20.6.26判決)
1 監査請求期間経過に正当な理由がないとされた事例
2 市が,賃貸借契約に基づき,適正賃料の1.23倍から1.99倍の賃料を支出したことが,違法とはいえないとされた事例
8(大阪地裁平20.5.16判決)
地方自治法126条ただし書に基づく地方公共団体の議会の議員の辞職許可処分が,正当な理由を欠き,同条の規定により議長に付与された裁量権の範囲を超え,又はこれを濫用したものとして取り消された事例
労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京地裁平19.7.19判決)
国歌斉唱等をしなかったことを理由に懲戒処分を受けた教職員を対象とする服務事故再発防止研修の発令・実施が,思想及び良心の自由等を侵害せず,裁量権の逸脱・濫用もないとされた事例
民・商事裁判例
[民 法]
1(東京地裁平20.3.3判決)
紳士服販売会社が客を韓国人俳優のファンイベントに招待するキャンペーンを企画し,日本の旅行会社のあっ旋により韓国法人と俳優のパブリシティ権使用契約を締結したが,同俳優の承諾が得られなかったためキャンペーンが挫折した場合に韓国法人の債務不履行責任及び日本の旅行会社の信義則上の義務違反による不法行為責任が認められた事例
2(東京地裁平20.3.7判決)
ヤミ金融業者から出資法違反の高金利の取立てを受けた被害者が,ヤミ金融組織の統括経営者に対して不法行為に基づく損害賠償を請求する場合に,財産的損害額の算定にあたり,貸付金の額を損害額から控除すべきではないとされた事例
3(旭川地裁平19.12.26判決)
地方公共団体の管理する流雪溝付近の河川において,除雪作業をしていた管理業務受託会社の従業員が急激な水流に流される事故に遭遇した事案について,同地方公共団体において,従業員の生命,身体の安全を図るための措置を自ら講じ又は会社をして講じさせるべき注意義務に違反したとして,その不法行為責任が認められた事例
4(東京地裁平19.8.27判決)
1 手術を実施した患者の死亡を原因として業務上過失致死罪で起訴されたが,第1審で無罪判決を受けた医師が,当該刑事事件の民放テレビ局のニュース放映によりその名誉が毀損されたとして,当該テレビ局に対して求めた損害賠償請求が一部認容された事例
2 手術を実施した患者の死亡を原因として業務上過失致死罪で起訴されたが,第1審で無罪判決を受けた医師が,当該刑事事件の民放テレビ局のニュース放映によりその肖像権が侵害されたとして,当該テレビ局に対して求めた損害賠償請求が棄却された事例
5(名古屋地裁平19.2.14判決)
生体肝移植を受けた患者にMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の感染徴候が見られたにもかかわらず,適時に細菌培養検査をせず,抗生物質の投与を再開するのが遅れたとして,被告に責任があるとされた事例
[商 法]
6(東京高裁平20.5.12決定)ピコイ新株発行差止事件保全抗告審決定
新株予約権無償割当てが現経営陣の経営支配権を維持するためのものであり,株主平等原則の趣旨に反し,著しく不公正な方法によるものであるとして,新株発行の差止めが認められた事例
[知的財産]
7(東京地裁平19.2.15判決)
「使い捨て紙おむつ」に関する特許権の侵害訴訟において,充足論及び無効論での被告の主張をいずれも排斥して特許権侵害を認め,実施料相当額の損害賠償を認容した事例
8(東京地裁平19.12.26判決)
1 不正競争防止法に基づく不正目的使用開示行為の差止請求及び侵害組成物の廃棄請求について,同法2条6項の営業秘密に該当しない(秘密管理性を否定)として,棄却した事例
2 競業禁止合意に基づく競業行為差止請求について,競業禁止合意の範囲外の行為であるとして棄却した事例
刑事裁判例
[特別刑法]
1(東京高裁平20.4.17判決)
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例2条1項の「転売する目的」の意味
[刑事訴訟法]
2(東京高裁平20.9.29判決)
公判期日外の証人尋問が適法とされた事例


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