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判例タイムズ 1297号

誌名: 判例タイムズ 1297号

創刊: 判例タイムズ社
発売日: 2009年08月01日

価格: 2,000円

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雑誌紹介

「判例タイムズ」は、1948年の創刊以来、我が国を代表する判例紹介誌として、幅広い分野の法律実務家から高い評価を受けています。全国の判例情報から実用性の高いものを迅速的確に紹介しつつ、実務家・研究者と連携して時事問題を取り扱った論文・鼎談等をタイムリーに掲載しており、実務家・研究者に限らず、広く法務に携わるすべての人々必見の書です。


概要

記事紹介
■2008年度 大阪地方裁判所第21・26民事部と大阪弁護士会知的財産委員会との協議会
■大阪民事実務研究
連帯納付義務者(相続税法34条1項)による不服申立てについて
第二次納税義務者(国税徴収法39条)による不服申立てを参考に/森鍵 一
■ケースブック 民事訴訟活動・事実認定と判断
――心証形成・法的判断の過程とその解説(4)/瀬木比呂志
■判例展望民事法41
環状取引をめぐる裁判例と問題点/松村一成
■独占禁止法の新たな展開5
手続法総論と行政手続/村上政博
◆新司法試験の合格者数について(続)/石川 明
■量刑に関する諸問題〔大阪刑事実務研究会〕
余罪と量刑(1)/増田啓祐
判例紹介
特 報
[民 法]
1(東京地裁平21.3.31判決)西武鉄道株式・機関投資家訴訟
有価証券報告書等の虚偽記載が発覚してその株式が上場廃止となった会社の株主が,当該会社及び代表取締役に対し,不法行為に基づく損害賠償を求めた事案において,「株式の取得価格−売却価格」の損害を認めた事例
最高裁判例
[商 法]
1(最高裁第二小法廷平21.4.17判決)
株式会社の取締役等の解任又は選任を内容とする株主総会決議不存在確認の訴えの係属中に当該株式会社が破産手続開始の決定を受けた場合における訴えの利益の消長
[刑 法]
2(最高裁第三小法廷平21.4.21判決)和歌山カレー毒物混入事件
死刑を維持した原判決が是認された事例
行政裁判例
[国家補償法]
1(福岡高裁平20.4.24判決)
受刑者の投稿作品を掲載した刑務所の所内誌に掲載された小説によってプライバシー権ないし名誉権などが侵害されたとして在監者が国に対して求めた国家賠償請求が第1審判決の認容した慰謝料5万円及びこれに対する遅延損害金の限度で相当であるとして同判決に対する国の控訴が棄却された事例
2(名古屋地裁平19.1.26判決)
裁判所構内の仮監において,弁護人が被告人に対する文書の差入れを申し出たのに対し,拘置所職員が「ここは仮の接見場所であるので,文書の差入れはできません。」「名古屋拘置所へ行っていただかないと文書の差入れはできません。」などと述べて申出に応じなかった行為は違法でないとした事例
[租税法]
3(名古屋地裁平19.5.17判決)
1 都市計画法56条1項の規定に基づく土地の買取りが収用の実質を有しないとして,土地を売却した納税者に対する租税特別措置法上の譲渡所得の特例措置の適用が否定された事例
2 税務署長が事前協議において都市計画法56条1項の規定に基づく土地の買取りに租税特別措置法上の譲渡所得の特例措置の適用があることを確認していたとしても,当該納税者に上記特例措置の適用がないとすることが信義則に反するものではないとされた事例
[地方自治法]
4(名古屋地裁平20.11.6判決)
市長が政務調査費に係る不当利得返還請求権を行使しなかったこと(怠る事実A)が市議会の歴代議長らの当該請求権に係る調査権限の不行使(懈怠)に基づくものであるとし,当該調査権限の行使を懈怠して市長をして当該請求権の行使をさせず,消滅時効期間の経過によりこれを消滅させたことが違法であるとして,これに基づいて発生する損害賠償請求権の不行使をもって財産の管理を怠る事実(怠る事実B)とした上で,怠る事実Bを対象とする監査請求がされたときは,当該監査請求については,怠る事実Aの終わった日を基準として1年の監査請求期間の制限に服する
労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京地裁平20.10.15決定)
債権者が,債務者である大学経営学部等の,平成21年度における特定の講義又は演習の指導を担当する地位にあることを仮に定めた事例
民・商事裁判例
[民 法]
1(東京地裁平20.9.29判決)つくば市風車訴訟
市と風力発電機導入に関する業務委託契約を締結した大学に,発電機の性能を評価し,事業に影響を与える事情を考慮してエネルギー取得量や経済性の検討を行う等の契約上の義務の不履行があったとして,市の大学に対する損害賠償請求が認められた事例
2(大阪地裁平21.3.25判決)
出産直後の妊産婦が出血性ショックにより死亡したことにつき,担当医に適切な輸液を行う注意義務違反があり,これが尽くされていれば救命された相当程度の可能性があるとして,1500万円の慰謝料等の支払が命じられた事例
3(岡山地裁平21.1.20判決)
意識障害により救急搬送された患者がくも膜下出血により死亡した場合,担当医師に過失はなかったとして,病院側の損害賠償責任が認められなかった事例
[商 法]
4(東京地裁平20.7.22判決)
税理士が相続税の更正の請求手続を怠ったことにより依頼者に対して損害を賠償した場合における税理士職業賠償責任保険約款の免責条項の適用の有無
[知的財産]
5(東京地裁平21.2.27判決)
商標権に基づく結合商標(結合標章)の使用の差止等請求が,「AGATHA」という欧文字6字から成る本件商標と「Agatha Naomi」という欧文字11字から成る被告各標章の構成部分全体とを対比すると,被告各標章は本件商標に類似する商標に当たらないとして,棄却された事例
6(知的財産高裁平20.6.26判決)
商標法4条1項8号,10号,15号,19号への該当性の有無と密接不可分な事情については,専ら,当該条項の該当性の有無によって判断すべきであるとして,同法4条1項7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当することを理由として商標を無効とした審決を取り消した事例
[諸 法]
7(東京高裁平20.5.28判決)
1 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項にいう「発信者情報」の意義
2 いわゆるインターネットカフェの運営者が特定電気通信の過程とは別個の過程で得た顧客に関する情報が特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項にいう「発信者情報」に該当しないとされた事例
[民事訴訟法]
8(大阪地裁平20.11.28判決)
マンション管理組合を原告とする訴訟について,当該管理組合の内部の部会の代表者には当該管理組合の代表権がないとした上で,補正を命じることなく訴えを却下した事例
9(東京地裁平20.11.18中間判決)
夫婦共同財産についての清算は,財産分与の審判の申立て又は人事訴訟手続によるものであって,夫婦の共有財産に共有物分割請求訴訟を提起することは許されないか(消極)
刑事裁判例
[特別刑法]
1(東京高裁平20.12.9判決)
1 外国人に係る大麻密輸入事件につき,1審で無罪判決があった後,控訴審で勾留の職権が発動されなかったため,退去強制により被告人が南アフリカへ出国したが,審理には特段の支障を生じなかった事例
2 大麻を手荷物に隠匿して輸入した事案につき,被告人に大麻密輸入の故意を認めるには合理的な疑いが残るとして無罪を言い渡した原判決が維持された事例


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