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判例タイムズ 1302号

誌名: 判例タイムズ 1302号

創刊: 判例タイムズ社
発売日: 2009年10月01日

価格: 2,000円

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雑誌紹介

「判例タイムズ」は、1948年の創刊以来、我が国を代表する判例紹介誌として、幅広い分野の法律実務家から高い評価を受けています。全国の判例情報から実用性の高いものを迅速的確に紹介しつつ、実務家・研究者と連携して時事問題を取り扱った論文・鼎談等をタイムリーに掲載しており、実務家・研究者に限らず、広く法務に携わるすべての人々必見の書です。


概要

記事紹介
「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」(平成21年7月)について/井戸俊一・伊藤大介
ケースブック 民事訴訟活動・事実認定と判断
──心証形成・法的判断の過程とその解説(5)/瀬木比呂志
■独占禁止法の新たな展開7
適用除外/村上政博
■続・元裁判官の書斎8
三好達治『諷詠十二月』(昭和17年)/倉田卓次
判例紹介
最高裁判例
[行政法一般]
1(最高裁第一小法廷平20.2.28判決)生活保護下のバンコク渡航事件
生活保護を受け始めて間もない時期に外国への渡航費用を支出した者に対する,同渡航費用の金額を超えない金額を生活扶助の金額から減じて差し引く旨の保護変更決定が,適法であるとされた事例
[商 法]
2(@最高裁第三小法廷平21.6.2判決)(A最高裁第三小法廷平21.6.2判決)
1 生命保険の指定受取人と当該指定受取人が先に死亡したとすればその相続人となるべき者とが同時に死亡した場合において,その者又はその相続人は,商法676条2項にいう「保険金額ヲ受取ルヘキ者ノ相続人」に当たるか(@事件)
2 死亡給付金の指定受取人と当該指定受取人が先に死亡したとすればその相続人となるべき者とが同時に死亡した場合における死亡給付金受取人の確定方法についての年金共済約款の解釈(A事件)
[特別刑法]
3(最高裁第三小法廷平20.11.10決定)
1 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(昭和40年北海道条例第34号)2条の2第1項4号にいう「卑わいな言動」の意義
2 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(昭和40年北海道条例第34号)2条の2第1項4号の「卑わいな言動」の要件は不明確か
3 ズボンを着用した女性の臀部を撮影した行為が,被害者を著しくしゅう恥させ,被害者に不安を覚えさせるような卑わいな言動に当たるとされた事例
4(最高裁第一小法廷平20.7.17決定)
世田谷区清掃・リサイクル条例における資源ごみの持ち去り規制に係る「所定の場所」と憲法31条
行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪地裁平20.12.25判決)
1 公法上の法律関係に関する確認の訴えである自己申告票の提出義務の不存在確認の訴えが適法とされた事例
2 教職員の勤務評定制度として自己申告票を提出させることなどを内容とする評価育成システムが適法とされた事例
[租税法]
2(東京地裁平20.11.27判決)
1 会社の事業の譲渡に伴って支払われた金員が当該会社の経営者等の個人の営業的価値(パーソナル・グッドウィル)の対価ではなく当該会社の営業譲渡の対価であるとされた事例
2 滞納者が長期貸付金を有する場合において国税徴収法39条の「滞納処分を執行してもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合」に当たるとされた事例
労働裁判例
[個別的労働関係]
1(札幌高裁平20.8.29判決)
昭和39年ころからホテルの設備係として勤務してきた者が悪性胸膜中皮腫に罹患して死亡したことにつき,同疾患の原因が多量の石綿(アスベスト)を吸引する可能性の高い作業に従事したことによるものであり,使用者であるホテルの経営会社に安全配慮義務違反があったとして,遺族の損害賠償請求が認容された事例
民・商事裁判例
[民 法]
1(神戸地裁平21.1.27判決)
1 複数の自動車に発生した多数の不具合について,使用者の使用態様等を総合的に検討した結果,欠陥の証明がないとした
2 自動車製造業者によってリコールの届出がされた内容と同一の不具合が発生した自動車について,欠陥の存在を認め,自動車製造業者の不法行為責任を肯定した
3 自動車の欠陥を原因とする自動車製造・販売業者の不法行為に基づく損害賠償請求権について,不具合発生の時点ではいまだ使用者が損害を知った時には当たらないとして,消滅時効の完成を否定した 180
2(大阪地裁平21.5.18判決)
心肺停止状態の患者に対し,蘇生のために禁忌とされているボスミン(アドレナリン)を投与したことが過失に当たらないとされた事例
3(横浜地裁平21.3.26判決)
1 添付文書上,投薬量について具体的な限度量の記載とともに「適宜増減」が許される旨の記載がある抗精神病薬につき,具体的に記載された限度量以上の投薬を行った医師に,過失が認められなかった事例(甲事件)
2 添付文書上の禁忌情報に違反して投薬を行った医師に,過失が認められなかった事例(甲事件)
3 精神保健福祉法上の保護義務者に対する,同法33条1項の保護入院について生じた入院治療費の支払請求が棄却された事例(乙事件)
4(仙台地裁平20.7.31判決)
中学1年生の生徒が,始業前教室で,他の生徒に対し自在箒を投げつけ,右眼を損傷させた事故について,加害生徒,その両親及び,学校設置者(町)の責任を肯定した事例
[知的財産]
5(知的財産高裁平21.2.25判決)インディアン商標事件
X社が,過去に周知著名であった米国のA社商標の潜在的な周知性に訴えてその営業上の信用を利用しようとしてA社商標と同一又は類似のX表示(「Indian」商標)を使用していた場合は,A社と離れて,商品の出所がX社であることを示すものとして需要者,取引者の間に知られるようになっていたということはできないとして,Y商標の商標法4条1項15号,7号該当性を否定した事例
[民事訴訟法]
6(大阪地裁平21.2.27判決)
原審における訴状等の公示送達による送達が無効であるとして,原審に差し戻した事例
[民事執行法]
7(東京高裁平21.1.8決定)
債務者に対し破産手続開始決定がされたことを理由として債権差押命令を取り消した原審の取扱いについて,破産手続開始決定がされたことにより既にされている強制執行手続を当然に取り消すべきであるとはいえないが,破産管財人が取消しの上申をするのは,強制執行手続の効力が回復することを想定し得ない場合に限られるとして,上申がある場合に限り上記取扱いを是認し得るとした事例
8(東京高裁平19.12.7決定)
競売手続で買い受けた建物に現況調査報告書及び評価書に記載されていないシロアリ被害が生じていた場合において,民事執行法75条にいう「損傷」に当たる可能性があるとして,売却許可決定の取消しを求める申立てを棄却した執行裁判所の原決定を取り消して,事件を原審に差し戻した事例
刑事裁判例
[特別刑法]
1(東京高裁平20.7.25判決)ライブドア控訴審判決
証券取引法違反の罪に問われ実刑に処せられた被告人からの事実誤認や量刑不当等を理由とする控訴が棄却された事例


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