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美術手帖 2007年2月号

誌名: 美術手帖 2007年2月号

創刊: 美術出版社
発売日: 2007年01月17日

価格: 1,600円

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雑誌紹介

資料性の高いヴィジュアル・マガジンとして海外からも熱い注目を浴びている。1948年の創刊以来、たえずアートシーンをリードしつづけるオピニオン雑誌。


概要

◇○
○◇ 特集 職業は「アーティスト」〜アーティストになる基礎知識Part2
「アーティスト」になりたい!
でも「アート」を職業にするのはとてもむずかしい。美術大学を卒業したからと
いって「アーティスト」になれるわけではない。ましてや、「アーティスト」だ
と名乗ったからといって「アーティスト」になれるわけでもない。
では、「アーティスト」になるということは、いったいどういうことなのだろう
か?
もちろん、いい作品をつくることが「アーティスト」にとって基本であり一番大
切であるということは、たしかなことだ。しかし、職業としての「アーティスト」
には、それ以外にもやらなければならないことはたくさんある。
「アーティスト」としてキャリアを積む。「アーティスト」として収入を得る。
「アーティスト」として社会に参加する。
その一つひとつが、マニュアルのない、その人だけの道のりだ。その中で、あな
たの目指す「アーティスト」は、何をするのか、どうあるべきか、一緒に考えて
いこう。
〜*〜*〜 目次 〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
1 日比野克彦
2 ヤノベケンジ
3 天明屋尚
4 アーティストの仕事 | 「アート」で生きていく方法
5 「アーティスト」って何だろう?
6 データ [保存版]アーティストのためのイエローページ
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┃1 日比野克彦
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“作品だけではなく人間がサポートされてこそ「アーティスト」”
学生時代にダンボールでつくった作品で衝撃的デビューを飾って以来、はや25年。
いまやお茶の間にもその名が浸透しているアーティスト、日比野克彦。展覧会、
舞台美術、イベントプロデュース、学校の先生、本の装丁に商品開発、テレビ出
演といった幅広い活躍で日々多忙なHIBINOに、アーティストとしての生き
方を問うてみた!
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┃2 ヤノベケンジ
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“お金がないよりもイマジネーションが枯渇するほうが怖い”
「サヴァイヴァル」をテーマに、終末の未来を生き抜くための装置を生み出して
いた作家は、21世紀に未来への希望を示す「リヴァイヴァル」へとテーマをシフ
トさせた。それに合わせるかのように、孤独なアトリエでの制作から、他人を巻
き込んでのプロジェクトに制作手法も変化をみせるヤノベケンジに、制作を続け
ていくその思いを聞いた。
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┃3 天明屋尚
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“今から考えると無謀もいいところでもうギャンブルに近い感じだった”
天明屋尚ほど人の考える「成功」のイメージに近い作家はいないのではないか。
デザイナー時代から各種公募展で入選し、30歳でアーティストとして独立。日本
画に現代日本の風俗を融合させたその先鋭的な表現はすぐに美術界の注目の的に。
2006年にはFIFAワールドカップのポスターを描き、国内のみならず海外
からも熱い視線を浴びている。そんな彼が、自身の選んだ「アーティスト」とし
ての生き方について語る――。
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┃4 アーティストの仕事 | 「アート」で生きていく方法
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もしあなたが「アーティストになりたい」と家族に宣言したら、十中八九反対さ
れるだろう。曰く「どうやって食っていくんだ」。そう言われたとき、あなたは
「アーティストは、こうやって食べているんだよ」と説明できるだろうか。 「ア
ーティスト」だって、仕事の内容は他の職業と基本的には同じ。ただ、労働力を
提供してその対価として給料をもらうのではなく、自分の頭と腕が自発的に産み
出した作品を、経済的な価値に置き換えているだけだ。 しかし、それがなかな
か難しい。作品という、価値を金額に換算しにくいものを元手に商売をするのだ
から、自分の作品の本質をしっかり見極め、他者にアピールし、認めてもらうこ
とがまず第一歩となる。 前回の特集「アーティストになる基礎知識」(2005年
2月号)では、プレゼンテーションのノウハウなどを中心に、「アーティスト」に
必要とされる基本的な知識やスキルを特集した。今回は、さらに一歩進んで、そ
れをどう収入に結びつけていくか、ということを中心に解説していく。
●制作環境を整える
・アトリエ / 気になる!みんなのアトリエ事情
・マネジメント / 「人」と「時」と「金」を結ぶ
●キャリアアップする
・コンペティション / 賞金・名声そしてキャリアも手に入れろ!
・公募団体展 / 今、登竜門として新たに注目?
・アーティスト・イン・レジデンス / グローバルなネットワークを構築で
きる
・助成と協賛 / 国や企業にサポートしてもらう
●「アーティスト」が収入を得る場
・展覧会 / 貸し画廊、企画画廊から美術館へとステップアップ!
・国際展 / 若手の参加が望まれる場
・パブリック・アート / アートを社会に生かす
・アート・イベント / 作品を見せる&売る〜新しい発表の場
●社会の中で生きていく
・税金 アーティストは収支を自分で管理するべし
・著作権 自分の作品を管理するための基礎知識
・アーティストのトラブル 万が一の時には一人で悩まない
・アーティストの人生設計 就職、結婚、出産でどうなる?
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┃5 「アーティスト」って何だろう?
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●座談会
職業としての「アーティスト」/生き方としての「アーティスト」
榎本了壱×楠見清×福住廉
●インタビュー 信濃川日出雄
小学館『ビッグコミックスピリッツ』に連載された『fine.』は美大を卒業した男
女6人が登場する青春群像劇。その主人公・上杉祐は(自称)芸術家。長編マンガ
で現代美術を志す主人公を描くのは異例の試みだ。人気マンガ誌で美術の世界を
扱う難しさとは?そして上杉祐とはいったい何者だったのか?連載を終えたばか
りの信濃川氏に聞いた。
●テキスト
・やんちゃなキミのための「アーティストになる方法」 / 新川貴詩
・アー・ユー・ハッピー? / 東谷隆司
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┃6 データ [保存版]アーティストのためのイエローページ
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アーティスト・イン・レジデンス/助成金/コンペティション/公募団体展
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┃八谷和彦 OpenSky2.0
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鳥を、乗りこなす 人が、空を、飛ぶ
「風の谷のナウシカ」の、あのメーヴェが飛んでいる姿が見たい─。そんな夢の
実現が近づいてきた。八谷和彦が航空設計のエンジニアと手を組み、自らは身体
的な訓練を積み、尾翼のないジェットグライダーで空を飛ぼうとしている。個人
的に飛行装置をつくってみるプロジェクトとしてスタートした「OpenSky」は、つ
いに最終段階へ移行。そしていま、その道程を明らかにした展覧会が開催中だ。
予感に満ちたその会場に展示されているのは、不可能と現実の狭間、ファンタジ
ーから物語が生まれる瞬間、そんな界面なのかもしれない。
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┃取手アートプロジェクト2006
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一人前のいたずら―仕掛けられた取手
8年目となる今回は、ゲスト・プロデューサーに、野村誠、藤本由紀夫、ヤノベケ
ンジの3人を迎え、これまでにない盛り上がりをみせた。公募課題「街・音・かた
ち」に対し、全国から応募されたプラン総数253件から選考された総勢39組のアー
ティストが参加。プロデューサー、アーティスト、スタッフ、市民が、議論して
合宿制作してワークショップして仕掛けあった末に繰り広げたスペクタクルなパ
ーティーの結末はいかに?
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┃ノルウェーの森で滞在制作
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アーティストへの信頼を基盤とした実践
招待されたアーティストが一定期間その地に滞在し、制作するための施設。それ
がアーティスト・イン・レジデンス。世界各地で徐々に増えてきてはいるが、そ
れぞれ内容や運営形態が異なるうえ、情報が豊富とはいいきれない。そこで、そ
の一例として、個人資産家と自治体の積極的な支援により運営されているノルウ
ェーのあるレジデンス施設を、滞在経験を踏まえてリポートしよう。
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┃Around the Globe 海外のアートシーンから
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■ニューヨーク / ヘンリー・ダーガー個展「ヴィヴィアン・ガールズ、現る」、
MAYA MAXXのライブ・ペインティング
■パリ / 「他者の視線」展、ザヴィエ・ヴェイラン、セバスチャン・テリエに
よるパフォーマンス、イヴ・クライン個展「身体、色、非物質」
■ロンドン / デイヴィッド・スミス展、モナ・ハトゥーム個展「ホット・スポ
ット」、「イギリスのハンス・ホルバイン」展、「デイヴィッド・ホックニーの
肖像 人生・愛・アート」展
■台北 / 台北ビエンナーレ2006「ダーティー・ヨガ」
■ブリスベン / 第5回アジア太平洋トリエンナーレ
■モスクワ / パーヴェル・ペペルシュテイン個展「ペンタゴン」、レオニート
・チシコフ個展「ラドミール ユートピアのオブジェ」、ドミトリー・グートフ
個展「反復・逆行・カノン・遅く・休止」
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┃連載
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■子供と美術 21 きれいで不思議な壁〜光の造形遊び
■やっつけメーキング 38 クリスマスをやっつける
■GO! Artist GO! 24 村本崇洋
■画家たちの美術史 49 東島毅


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