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美術手帖 2007年12月号

誌名: 美術手帖 2007年12月号

創刊: 美術出版社
発売日: 2007年11月17日

価格: 1,600円

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雑誌紹介

資料性の高いヴィジュアル・マガジンとして海外からも熱い注目を浴びている。1948年の創刊以来、たえずアートシーンをリードしつづけるオピニオン雑誌。


概要

◆○
○◆ 特集 キュレーターという仕事
キュレーター、それは展覧会づくりのプロフェッショナル。
創造の現場に寄り添い、この社会の中に、アートと出会う歓びの瞬間をつくり
だす人。世界と時代の大きな流れの中で、今、他者と分かち合うために“生き
たアートの歴史”を描き出す人。その〈企画力〉と〈展示力〉、∞の可能性の
世界を徹底解剖してみよう。
〜*〜*〜 目次 〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
■■STEP1 BASIC STUDIES■■
1 キュレーターの仕事を知るQ&A
2 多種多様 現代アートのキュレーションメソッド
3 キュレーターズ・アイ 〜 2000年代のキュレーション、その地平
4 インタビュー 水沢勉 横浜トリエンナーレ2008総合ディレクター
■■STEP2 CASE STUDIES■■
●SPACE FOR YOUR FUTURE 展
・ 写真&解説
・ チーフ・キュレーター 長谷川祐子インタビュー
・ 展覧会制作の仕事術
・ レビュー 〜 松井みどり

●六本木クロッシング2007展
・ 写真&解説
・ 座談会 天野一夫+荒木夏実+佐藤直樹+椹木野衣
・ レビュー 〜 福住廉
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■■STEP1 BASIC STUDIES■■
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┃1 キュレーターの仕事を知るQ&A
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まずは基本のおさらいから。
・ずばりキュレーターの定義とは?
・世界最初のキュレーターが生まれたのはいつ?
・キュレーションにも、時代によっていろいろなスタイルがあるのですか?
・実際の仕事内容を教えてください。
・仕事にはどんなスキルが必要ですか?
・学芸員とキュレーターとは違うのですか?
・アーティストもキュレーションするのですか?
・現代アートのキュレーターになるには、ほかにどんなことが必要ですか?
・キュレーターになるためのスクールはありますか?
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┃2 多種多様 現代アートのキュレーションメソッド
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社会が激変し、価値観がが多様化する現代。アートが時代とともに新しい形や
アプローチにシフトしていくのに応じて、キュレーションの方法論もバラエ
ティー豊かになっている。
・1960年代 〜 モノからプロセスへ
・1970-1980年代 〜 制度批判と美術館の危機
・1990-2000年代 〜 グローバル化と多様化へ
・解題 現代アートのキュレーションメソッド
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┃3 キュレーターズ・アイ 〜 2000年代のキュレーション、その地平
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90年代以降、現在までのアート界をかたちづくった大きな見取り図のなかで
「システムとしてのキュレーター」の役割を総括してみよう
・キュレーターの時代
・ビエンナーレとスパーキュレーターの登場
・システムとしてのキュレーターから
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┃4 インタビュー 水沢勉 横浜トリエンナーレ2008総合ディレクター
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3回目の開催となる「横浜トリエンナーレ2008」(2008年9月13日〜11月30日)。
日本最大の現代美術の祭典でキュレーションを行っている水沢勉・神奈川県立
近代美術館学芸員に美術館学芸員と国際展キュレーションの違い、そしてトリ
エンナーレのプラン現状について聞いた。
■■STEP2 CASE STUDIES■■
●SPACE FOR YOUR FUTURE 「アートとデザインの遺伝子を組み替える」展
東京都現代美術館(MOT)が企画展示室全フロアから館内外のその他の空間まで
をフル稼動、21世紀のアート=クリエイションの最前線を、〈クロスオーバー〉
と〈スペース〉、2つのキーワードをとおして、ミュージアム空間の中に展開さ
せる一大展覧会。世界13か国(地域)から34作家が提案する「あなたの未来の
ためのSPACE」に出会う―。
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┃ チーフ・キュレーター 長谷川祐子インタビュー
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金沢、イスタンブールを経て、メトロポリス・東京へ。日本屈指のスーパーキュ
レーターに本展の企画コンセプトと仕事のエピソードから現代アートをめぐる
ビジョンやキュレーターとしての信念まで、すべてを聞く。
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┃ 展覧会制作の仕事術
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「SPACE FOR YOUR FUTURE」展の舞台裏
アーティストとの協働はもちろん、キュレーター、広報担当者、エデュケータ
ーら、展覧会はまさにチームによるコラボレーションの結晶だ。展覧会はどの
ようにつくられるのか。その過程で大切なことは?「SPACE FOR YOUR FUTURE」
展をケーススタディとして、企画から開幕までにまつわる仕事をレポートする。
・企画を立てる
・リサーチ&作品交渉
・展示プランを考える
・予算を組み、申請する
・広報活動をする
・カタログとグッズを製作する
・展覧会場を設営する
・展覧会を開幕する
・エデュケーション・プログラムを企画・実施する
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┃ レビュー 「テクノロジカルユートピアへの誘いと脱出」松井みどり
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“ SF的幻想の交配場としての展覧会”
展覧会が提示するのは、個々の自由が尊重される多声的空間。作家は、そのヴ
ィジョンとゆるやかに呼応しながらも、それぞれの世界観で、美や興味深い
体験を提供しようとしている。
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●六本木クロッシング2007 「未来への脈動」
国内のアーティスト、クリエイターを集め、3年ごとに開催される大規模な企画
展。森美術館の独自性を象徴するこの展覧会は、館外から招いたゲストキュレー
ターを交え、複数のキュレーターが企画するものだ。そのキュレーションを、
会場の様子とともに紹介する。
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┃ キュレーターの語る「六本木クロッシング2007」
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座談会 天野一夫+荒木夏実+佐藤直樹+椹木野衣
複数のキュレーターによる協働とは、実際にどのようなプロセスで行われ、ま
た彼らの「クロッシング」から、いかなる新しい視野が広がったのだろう。
展覧会の裏側を、キュレーター自身の言葉から探ってみよう。
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┃ レビュー 「六本木クロッシング2007」に見る逆襲の「愚直者」福住廉
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規模の大きな展覧会の楽しみ方のひとつは、自由にイメージを切り取り、解釈
をあてはめ、自分なりの文脈で探ってみること。見る側も作品に、展覧会に
「クロッシング」していくのだ。では、気鋭の評論家がすくいあげた文脈とは……?
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┃ 「篠原有司男と榎忠」展
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60年代、ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズの中心的メンバーとして知られ、
75歳をを迎えた現在も前衛芸術のトップを走り続ける篠原有司男。関西を拠点に
活動し、ハプニング性の強い作品が注目され、数々の伝説を持つ榎忠。
二人の待望の新作が豊田市美術館で公開中だ。強烈な存在感を放つ二人のカリスマが
ついに運命の共演を果たした。
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┃ 男鹿和雄
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日が昇り、日が沈む―。刻々と移り変わる景色を描く「絵職人」
東京都現代美術館で開催された「男鹿和雄展」は、男鹿が30年以上にわたり手
がけたアニメーションの背景画やスケッチを紹介した展覧会だ。これまでテレビ
や映画の一部として見ていた背景画を、一枚の絵として鑑賞するこの絶好の機会に
約29万人の観客が訪れ、この夏もっとも注目された展覧会のひとつとなった。
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┃ ヴォルフスブルグ現代美術館「日本と西洋―満ちた空」展
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気質が似ているとも言われるドイツ人と日本人。ジャポニズムとして日本文化
の装飾的な部分を受容したフランスとは異なり、その精神性を深く咀嚼して
「ミニマリズム」を生み出したドイツで、ヨーロッパの現代美術と日本の美術工芸
を併置した展覧会が開催されている。「満ちた空」という思索的な副題が付けられた
この展覧会を、現地在住のジャーナリストがレビューする。
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┃Around the Globe 海外のアートシーンから
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■北京 / 「動物凶猛」展、ジョン・ピャオ個展「出神入画」、アニッシュ
・カプーア個展「昇華」、岳敏君個展「尋探藝術」、美麗新世界:当代日本視覚文化
■イスタンブール+ヘルフォルト / 「沈黙する」展、「未完成」展
■ベルリン / マイク・ケリー個展「カンドール」、アティラ・チェリュギュ
個展「球面渦巻形」、第12回ベルリン・アートフェア「アート・フォーラム」
■ニューヨーク / ジャパン・ソサイエティ100周年記念「ニューヨークの
日本人作家」展、リチャード・プリンス「神聖なアメリカ」展
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┃連載
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■子供と美術 31 ビー球コロリンチン!! 〜 触覚と視覚を手ががかりにした
紙工作
■やっつけメーキング 48 積み木をやっつける
■画家たちの美術史 58 堀浩哉
■GO! Artist GO! 29 湯浅克俊
■アートで生きる/アートとかかわる 6 福士朋子×杉田敦


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