雑誌バックナンバー
Orthopaedics(オルソペディクス) 20/5

誌名: Orthopaedics(オルソペディクス) 20/5

創刊: 全日本病院出版会
発売日: 2007年05月14日

価格: 5,880円

この号の購入はこちら
最新号の購入はこちら


雑誌紹介

毎号、日々の臨床に即した1つのテーマにしぼり、全ページにわたって様々な角度から解説している。一つ一つの論文に図表を多用し、多くのページを割いているため、読者の「ここまで知りたかった」という要望に応える。若手の先生方、開業の先生方から絶大な支持を受けている。


概要

Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.5
膝関節疾患保存療法マニュアル
 
小児の膝関節障害に対する保存療法 小林 龍生ほか
Osgood-Schlatter病,離断性骨軟骨炎,円板状半月板,Blount病などの小児膝障害および小児の前十字靱帯損傷の保存療法について概説する.
小児科疾患に伴う膝関節障害に対する保存療法 小林 大介ほか
血友病,若年性特発性関節炎,白血病における膝関節障害の病態と治療に関し記述した.
スポーツによるオーバーユース障害に対する保存療法 松本 秀男
膝関節にはジャンパー膝,鵞足炎など腱の過牽引による様々なオーバーユース障害が発生するが,その際には原因となった筋力訓練は等尺性訓練に留め,拮抗筋中心の訓練メニューに変更する.
半月板損傷の保存的治療 堀部 秀二ほか
損傷半月板に対する保存療法は効果や期間など不確定な要素も少なくないが,症例を選べば,症状の改善と膝関節の機能回復を目的に,数か月間試みても良い方法である.
膝靱帯損傷に対する保存的治療に関わるバイオメカニクス 遠山 晴一ほか
靱帯損傷の診断には各靱帯が一次支持機構となる徒手検査により,機能不全が生じている組織に基づく診断をつけるべきである.また,力学的環境は損傷靱帯の生物学的修復過程に多大なる影響を与えることを念頭におき,保存療法を行うべきである.
膝靱帯損傷に対する保存的治療に関わるバイオロジー 田中 美成ほか
損傷後の修復靱帯は数年をかけて成熟していく.しかしながら,修復組織はあくまでも瘢痕組織であり,組織学的のみならず力学的特性においても正常靱帯とは違った組織である.
膝前十字靱帯新鮮損傷に対する保存的治療 井原 秀俊
損傷して2週間以内の膝前十字靱帯に対して,損傷靱帯の修復を目指す方法を示した.力学的制動能に優れた装具を装着し,関節運動により力学的情報を損傷靱帯に付加することで形態獲得を目指す.
膝後十字靱帯損傷に対する保存的治療 秋末 敏宏ほか
PCL損傷膝では,保存的治療により,MR像でPCLが連続性を保ち,弛緩はしているものの,後方押し込みテストではhard end pointを認める症例が数多く存在する.
膝内側支持機構損傷に対する保存的療法 村瀬 研一
内側側副靱帯は修復能力が高く単独損傷は保存療法を行う.保存療法は漫然とした外固定を行わず積極的に早期リハビリテーションを行う.
膝後外側支持機構損傷に対する保存的治療法 佐々木 茂ほか
膝後外側支持機構損傷によって生じる後外側回旋不安定性の診断と保存的治療法を中心とした治療指針を記載した.
膝複合靱帯損傷に対する保存的治療
 ―後十字靱帯損傷合併例について― 滝  正徳ほか
膝PCL複合靱帯損傷にギプス治療は無効である.装具療法の適応はPCL, MCL損傷で,PLC合併損傷は適応外である.当院での保存療法の結果から膝PCL複合靱帯損傷の治療方針を検討する.
膝関節内骨折に対する保存的治療 幅田  孝
脛骨外側顆プラトー骨折および前・後十字靱帯脛骨付着部裂離骨折に関して,適応を十分に考慮すれば保存的に治療できる場合が少なくない.
膝前面痛(anterior knee pain)に対する保存的療法
 ―anterior knee pain syndromeの病態と保存療法― 高木  博ほか
Anterior knee pain syndromeの詳しい病態について述べた.そして保存療法,特に筋力強化や全身の姿勢・動作の調節を目的とした運動療法の実際について詳しく解説した.
膝蓋骨脱臼,亜脱臼に対する保存的治療 早川 和恵ほか
膝蓋骨が外方へ亜脱臼することを防ぐ方法は筋力増強訓練と手術以外には装具が最も有効である.
変形性膝関節症に対する保存的治療に関わるバイオメカニクス 池田 真一ほか
いかなる治療においてもその基礎的な裏付け,原理を知ることは大切である.本稿では運動療法や装具療法の効果について,バイオメカニカルな視点から解説した.
変形性膝関節症に対する保存的治療
 ―運動療法に関するEBM― 千田 益生
変形性膝関節症に対する保存的治療について,多くのRCTが示したように,膝の痛みや障害を軽減させることが可能であり,有効性を十分認識して運動療法を指導すべきである.
変形性膝関節症に対する保存的治療
 ―運動療法の実際― 池田  浩ほか
筋力訓練および荷重・歩行訓練は,変形性膝関節症(膝OA)による疼痛およびADL障害の軽減に有効であり,膝OAの治療法として積極的に取り入れるべきである.
変形性膝関節症に対する保存的療法:ヒアルロン酸製剤 菊池  啓
(1)変形性膝関節症の早期診断治療ならびに教育が重要である,
(2)変形性膝関節症に対し高分子ヒアルロン酸注入療法は有効である,
(3)関節マーカーとしてCTX-2が有用である.
変形性膝関節症に対する保存療法
 ―グルコサミン療法― 角野 隆信ほか
グルコサミンおよびコンドロイチン硫酸の効果および作用機序はいまだ不明な点が多く,一定の結論が出ていない.今回,臨床,基礎研究の最近のエビデンスおよび当教室で行った基礎研究結果を報告する.
変形性膝関節症に対する装具療法
 ―2001年以降(21世紀)の国際雑誌掲載論文からの考察― 戸田 佳孝ほか
メタ分析では,1年間外反ブレースを装着することに対する応諾性は58%であり,足底挿板(86%,P=0.01)や新型足底板(84%,P=0.009)を2年間装着する応諾性よりも有意に低かった.
膝骨壊死に対する保存療法 荒武 正人ほか
特発性膝骨壊死は初期にはX線写真で診断できないため,MRIが有用である.保存療法の鍵は早期の診断,病巣範囲の把握,適切な免荷指示である.
リウマチ性疾患における膝疾患の保存的治療 石川 晴邦ほか
RAの疾患活動度,病期,関節機能障害度,そして個々の症例の生活様式を考慮し,薬物療法,装具療法,理学・作業療法,環境整備を組み合わせて行っていくことが大切である.
膝関節疾患への漢方医学の応用 松村 崇史
漢方では経絡の流れが外因や内因によって阻害されることによって痛みが発生すると考える.外因の防御と内因の改善が治療の基本である.


カテゴリー: ???
inserted by FC2 system