雑誌バックナンバー
LiSA(リサ) 4月号

誌名: LiSA(リサ) 4月号

創刊: メディカル・サイエンス・インターナショナル
発売日: 2006年04月03日

価格: 2,310円

この号の購入はこちら
最新号の購入はこちら


雑誌紹介

自らが読みたい雑誌をつくるという編集委員のポリシーからスタートしたLiSAは,いわゆる医学雑誌とは一線を画し,スタンダードを示すのではな,既存の知識をも新しい切り口で検討し直そうとするもの。一歩踏み込んだ分析,今までとは異なる視点からの解釈を示し,読者の知的欲求に応える「徹底分析」。具体的な提示症例に対し,一般論を抜きに「私ならこうする」をストレートに示す「症例検討」。その他,創刊当時からのモットー“楽しく学ぶ”から生まれた読み物が満載。総合誌リサのテーマは,基礎と臨床,手術室から社会へと広がり,集中治療医や救急医,外科医,看護師,臨床工学技士にも共通の場を提供します。


概要

徹底分析シリーズ:
CSEA(Combined Spinal-Epidural Anesthesia)を使いこなそう
CSEAでは脊髄くも膜下麻酔の長所と硬膜外麻酔の長所との両方を組み合わせることが可能で,これまでに産科麻酔の分野でその有用性が認識され広く普及しており,今後は産科麻酔以外の領域でも普及が期待されている。しかしCSEAのやり方によってはその効果は相加的にも相乗的にもなりうるが,時にはそれぞれの効果が相殺されてしまうこともある。
本特集では,CSEAに対する理解を深め相乗的効果が達成できるように,CSEAに造詣の深い先生方に解説をお願いした。最初に中塚先生ほかに総論を述べていただいたのちに,CSEAのメカニズムを滝口先生に解説していただいた。次に帝王切開術でのCSEAを例に1椎間法(小久保先生ほか)と2椎間法(大島先生)の比較を行い,上級編としてSequential CSEAを紹介した(角倉)。さらに産科麻酔領域以外でのCSEAを,整形外科(滝塚先生),一般外科(高本先生ほか),心臓血管外科(坂本先生ほか)など,それぞれの分野で紹介いただいた。最後にCSEA専用の針について奥富先生に解説していただき,今から20年以上前に先駆的なH針を開発された花岡先生にもコラムをご寄稿いただいた。本特集によりCSEAの利点が正しく理解され日常の診療に役立てば幸いである。
マリアンナ医科大学医学部 麻酔科学教室
角倉 博之
▼総論:CSEの過去・現在・未来
岡山大学医学部・歯学部附属病院 麻酔科蘇生科 中塚 秀輝・佐藤 健治・森田 潔
▼CSEAのメカニズム
獨協医科大学医学部 麻酔科学教室 滝口 鉄郎
▼脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔:1椎間法
聖隷浜松病院 麻酔科 小久保 荘太郎・入駒 慎吾
▼脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔:2椎間法
順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座 大島 正行
▼CSEA上級編:Sequential CSEA
聖マリアンナ医科大学医学部 麻酔科学教室 角倉 博之
▼産科以外でのCSEA :整形外科症例
旭労災病院 麻酔科 滝塚 敦
▼産科以外でのCSEA :一般外科症例
岩見沢労災病院 麻酔科 高本 勝博・中村 元洋
▼産科以外でのCSEA:低肺機能患者の腹部大動脈瘤手術
聖マリアンナ医科大学医学部 麻酔科学教室 坂本 三樹
石心会狭山病院心臓血管外科 垣 伸明・木山 宏
▼CSEA針としての必要条件とそれを満たす三種の針の比較
北里大学医学部 麻酔科学教室 奥富 俊之
▼コラム:H針の開発
JR東京総合病院 院長 花岡 一雄
▼各社新機種紹介
◆Espocanエスポカン・ドッキングシステム
ビー・ブラウン エースクラップ株式会社 ホスピタルケア事業部 マーケティング部 椚 正光
◆ユニシスのCSEA針
株式会社ユニシス 国内営業部 足立 久俊
◆CSEcure(セキュア)インターロック付硬脊麻針
スミスメディカル・ジャパン株式会社 高橋 浩之
キリマンジャロ登頂と高山病:
ガイドとスワヒリ語に助けられたキリマンジャロ登頂
東京女子医科大学医学部 麻酔科 市川 順子
安全な麻酔薬はあるのか?:
安全な麻酔薬はあるのか?
東邦大学医学部 麻酔科学第1講座 落合 亮一
ブックレビュー:
『日本美の再発見 増補改訳版』(関本 栄太郎)
『コリア打令(タリョン)―あまりにダイナミックな韓国人の現住所』(福家 伸夫)
『チャイコフスキー作曲《ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調 作品23》』(内藤 道一)
症例検討:
区域麻酔で困ったとき−1
脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔,神経ブロック,神経叢ブロックなどさまざまな区域麻酔が単独で,あるいは全身麻酔と組み合わせてよく用いられている。予定通りに区域麻酔がしっかりと効いた場合には,患者の満足度も,自分自身の満足度も高い。しかし,区域麻酔の場合,手技的にはうまくいったと思ったのに,効果が不十分な場合がある。手術開始時にはうまくいっているようでも,手術時間の延長や術式の変更などのために,区域麻酔だけでは不十分な場合もある。最初から穿刺がうまくいかない場合もある。ときには,高度の低血圧,局所麻酔薬中毒などといった副作用や合併症で苦労することもある。
そこで,今月号と来月号では区域麻酔でよく遭遇する問題に対してどのように対処するかについて検討する。
稲田 英一
▼大腿骨頸部骨折のORIF:脊麻の麻酔高が不十分であった場合
東京都立大塚病院 麻酔科 安田 誠一・重松 俊之
▼大腿骨頸部骨折のORIF:脊麻高が不十分でも再施行はNO!
津山中央病院救 命救急センター 笠井 慎也
▼胃切除術:穿刺部位,穿刺法の再検討
関西医科大学附属滝井病院 麻酔科 廣瀬 卓治
関西医科大学 麻酔科学講座 新宮 興
▼胃切除術:体位,穿刺法を最適にしてだめなら全身麻酔に
平塚市民病院 麻酔科 渡部 浩栄
▼肺切除術:胸腔鏡下肋間神経ブロックの有用性
札幌南三条病院 麻酔科 中山 禎人
シリーズ 動物実験の動物たち:
カエルの話・:カエルの生理学,薬理学,そして麻酔科学
東京慈恵会医科大学医学部 薬理学講座第2 木村 直
Pharmacognomyへの招待:
(-)-(3S,4R)-4-(4-fluorophenyl)-3-[(3,4-methylenedioxy)phenoxymethyl]piperidine monohydrochloride hemihydrate
帝京大学医学部 薬理学講座 中木 敏夫
知識をいかに体系化するか:
情報の入力と整理19:電子情報の寿命は案外永い
帝京大学八王子キャンパス 諏訪 邦夫
Editorial拝見:
リサクラブ:
●掲示板
●ヒューストン留学記・:芝生のある家
石黒 達昌
●コーマ・ルール〜意識障害患者診察のポイント〜叢論:・水中毒および低ナトリウム血症における意識障害発症機序−水清くても意識は濁る−
間藤 卓・堤 晴彦・森脇 龍太郎
●LiSA投稿規定
●from LiSA
●次号目次


カテゴリー: ???
inserted by FC2 system