雑誌バックナンバー
Derma(デルマ) 10月増大号

誌名: Derma(デルマ) 10月増大号

創刊: 全日本病院出版会
発売日: 2007年10月15日

価格: 4,935円

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雑誌紹介

毎号、日々の臨床に即した1つのテーマにしぼり、全ページにわたって様々な角度から解説している。一つ一つの論文に図表を多用し、さらにオールカラーで、大きく、より見やすくレイアウトし、多くのページを割いているため、読者の「ここまで知りたかった」という要望に応える。開業の先生方から絶大な人気!


概要

Monthly Book Derma. No.132
最新外用薬治療戦略―私はこうしている―
 
外用薬はどう作られるか 大谷 道輝
外用薬は基剤中に薬物が飽和していれば,理論上皮膚透過性は基剤に影響されない.
しかし,実際には基剤や剤形が薬物の皮膚透過性に大きく影響する.
捨てがたい古典的外用薬 佐藤 政子ほか
今日の外用薬の発展に伴い,忘れられがちではあるが依然として捨てがたい古典的外用薬について述べた.
近年の外用薬にはない古典的外用薬の魅力が伝われば幸いである.
外用薬使用法の基礎 落合 豊子
皮膚疾患に対し外用療法を行う際には,外用薬の基剤の特質を知り,
塗布・貼布などの薬剤の塗り方や外用回数についての知識を持ち,外用前の正しいスキンケア,
入浴法について指導することが大切である.
外用療法のコンプライアンスを高めるために 安川 史子ほか
外用治療の重要性に対する患者・介護者の理解を得ることがコンプライアンスを高めるコツである.
患者の年齢と社会背景を考慮することで,より効果的な外用指導が可能になる.
ステロイド外用薬:アトピー性皮膚炎にどう使うか? 幸野  健
ステロイド忌避者をなくすためには正しい情報を得た「賢い患者」の育成が必要であり,
そのためには医師もエビデンスを把握し,使いこなせる技能を保持しなければならない.
ステロイド外用薬:乾癬にどう使うか 大久保ゆかり
乾癬の外用療法は,主としてステロイド外用薬と活性型ビタミンD3外用薬が使われている.
両者を併用することにより各々の長所と短所を補い,より優れた外用療法となる.
免疫抑制外用薬をどう使うか 大槻マミ太郎
我が国で唯一使用可能な免疫抑制外用薬であるタクロリムス軟膏について,
その成人用と小児用軟膏のアトピー性皮膚炎における適正でかつ有効な使い方を最新のエビデンスに基づいて解説し,
その適応外使用についても述べる.
活性型ビタミンD3外用薬をどう使うか 中山樹一郎
ビタミンD3外用剤でも長期連用の場合はその効果を十分観察していく必要がある.
また紫外線療法との併用が特に有用である.
抗真菌外用薬をどう使うか 望月  隆
使用に先立って,菌種の予想を含めて正確な診断を行い,皮疹の性状を考慮して薬剤を選択する.
抗菌外用薬をどう使うか 日野 治子
ごく一般的な抗菌外用薬について使用上の留意点を述べた.
抗ウイルス外用薬をどう使うか 安元慎一郎
単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症,水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)感染症,ヒト乳頭腫ウイルス感染症(疣贅),
伝染性軟属腫ウイルス感染症などに対していくつかの抗ウイルス外用薬が局所的な治療として頻用される.
抗ヘルペス外用薬は軽症のヘルペス性疾患に対して用いられ,
疣贅と伝染性軟属腫に対してはイミキモドの効果が期待されている.
抗腫瘍外用剤
―治療における位置づけと適正な使われ方― 倉持  朗
抗腫瘍外用剤を用いた,皮膚悪性腫瘍の治療について,「実際の使われ方」と,
「最近の適応の拡大,およびその問題点」に関し,述べた.
大切なことは,抗腫瘍外用剤を使用する際に,治療全体のなかでの位置づけに対し,
皮膚科医がしっかりとした philosophy を持つことであろう.
保湿外用薬をどう使うか?
―特にアトピー性皮膚炎に対して― 幸野  健
保湿外用薬は外用療法の基本でありながら,原理と特性について十分考慮されずに処方されているきらいがある.
特にアトピー性皮膚炎について使用法を概説する.
非ステロイド系抗炎症外用薬をどう使うか 塩原 哲夫
NSAIDs外用薬は感作を起こしうるだけでなく自然免疫を低下させる作用があり,
アトピー性皮膚炎には用いるべきではない.湿潤した局面に用いると汎発性の紅斑をきたす.
粘膜用外用薬をどう使うか? 出光 俊郎ほか
(1)粘膜扁平苔癬ではタクロリムス軟膏が有用である.
(2)天疱瘡の口腔病変ではプラスチックシーネとステロイド軟膏の併用が非常に有効である.
(3)外用薬とともに適切な内服治療を併用するのが重要である.
外用薬混合処方時の注意点
―3つのメリットと4つのピットフォール― 江藤 隆史
混合調製のメリットとして,外用コンプライアンスの向上,相加相乗効果などが挙げられる.
しかし,基剤の不一致による乳化の破壊,分離した水への細菌汚染,pHによる主剤の効力低下,
希釈の過信,などのピットフォールがあり,処方時には十分な注意をしなければならない.
消毒薬をどう使うか 北村 正樹
個々の消毒薬について事前に有効な微生物,使用可能な消毒対象物を十分把握しておかなければならない.
また,適切な消毒薬使用とともに日常診療においてスタンダードプリコーションに
心がけることが病院感染を防止するうえで重要といえる.
皮膚潰瘍治療薬をどう使うか? 立花 隆夫
外用薬を用いた皮膚潰瘍治療のポイントはwound bed preparationとmoist wound healingであり,
その局所処置に際しては創面の清浄化とともに適度な湿潤状態の保持を常に心がける.
創傷被覆材をどう使うか 五十嵐敦之
創傷被覆材は吸水能などが製品により異なり,適応となる創傷も違ってくるので,
それぞれの特性を理解して適正に使用するようにしたい.
ストーマ装具の基礎知識 溝上 祐子
皮膚保護材はpHの緩衝作用など,皮膚の生理機能を保持するための機能に優れているが,
その管理方法の不適から表在性炎症を特徴とする接触性皮膚炎を引き起こすことがある.
PUVA療法 森田 明理
難治性皮膚疾患の治療に重要なPUVA.効果と安全性からみれば,PUVAからナローバンドUVBに移行するなかで,
PUVAバスが,今後も重要な治療として残るであろう.
外用ALA−PDTの実際 秋田 洋一ほか
ALA−PDTは,表在性皮膚悪性腫瘍の日光角化症,Bowen病,表在型基底細胞癌の治療に最も効果があり,
その他の皮膚疾患にも応用される.PDTは非侵襲的で安全な治療法である.
市販外用薬をどう使うか 北村 正樹
今後,市販外用剤にも医療用医薬品と遜色ない薬剤がますます多くなると考えられる.
使用する消費者には安易な使用を避けさせるとともに,
あくまでも一時的な使用のものと理解させなければならない.
サンスクリーン剤をどう使うか 川田  暁
サンスクリーン剤のSPF値のガイドラインではハーモナイゼーションが行われた.
効能表現にも新しい提案がなされた.新規素材も多数開発された.
美白化粧品 船坂 陽子
色素斑の治療,予防に当たり,各種美白化粧品の特徴を理解して活用することが肝要である.
育毛・発毛外用薬 植木 理恵
育毛・発毛剤は,毛成長機序に直接かかわることが明らかなものを第一選択とし,
接触性皮膚炎などトラブルが生じた場合は,毛成長の環境を整えるタイプの育毛剤を使用する.
機能性化粧品の展望 芋川 玄爾
皮膚機能の細胞生物学的メカニズムを深く掘り下げ,それを基盤として適切な機能性素材を開発することが,
有効性の高い機能性化粧品を作り上げるうえで重要であることを,
実際の皮膚機能メカニズムと素材開発ストラテジーならびに,
開発された機能性化粧品の臨床効果の程度を示すことにより理解していただきたい.


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